パニック速報

The next stage is paradise…

僕の人生

鼻を垂して何も考えずに小学校に通い

オナニーに明け暮れた中学校

何かが変わると思って入った高校では何ひとつ変わらず

住み慣れた地域を飛び出た大学ではリア充非リア充の格差の大きさを痛感しただけだった

周りで大学院に進む者、就職する者が進路を決めていく

最後に残った数人の中には吹けば消えてしまいそうな自分の姿があった

再来年度の就活が始まりそうというところでやっと就職が決まる

もちろん始発終電当たり前のブラック企業

終電で帰れたら運が良い

泊まり込みも稀ではない

就職2年目の夏に体を壊す

病院で「しばらくは仕事を休んでください」と診断される

その旨を会社に報告すると、「戻る頃には君の席はないよ」と一言

新しい仕事を探すもろくな実績もコネもあるわけがなく、決まるはずがない

高校生や大学生とともにコンビニバイトでフリーターを続ける日々

求人情報を探すも新卒に勝てるわけがなく、中途で採用されるような技術もない

あっという間に30歳の大台

「学生時代はよかった」

毎日懐古を続ける

向上心はもはやない

迫り来る現実に打ちのめされ、再就職のモチベーションを削られる

コンビニのバイトも辞めて実家に帰る

「家賃がもったいないし、こっちで就職を探すよ」

30歳とは思えない言い訳

こうして31歳の秋

ようやく職が見つかる

工場の製品チェックの仕事である

周りは高校を中退したという金髪のニーチャンや60代のベテランおじいちゃんであった

『高校で学んだ数学は役にたったかい?』

『親に迷惑をかけて大学に行った意味はあったのか?』

『インターンでの経験は今に活かしているか?』

頭の中で考えてはいけないことを考えてしまう

ガタガタうるさい工場の音と眠くなるくらい一定の期間で流れてくる工業製品を見ると

自然に涙が頬を伝った